ヘルム用ストライドマウント

お世話になります。

今回ご紹介するのは日本仕様のバスボートパーツブランド『 J-SPEC 』がリリースしたヘルム用ストライドマウントです。

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ヘルム用ストライドマウントはコンソールの形状やメーターの配置、ダッシュボードのガタつきなどの影響を受けることなく、最新のバスボートと同じようにコンソールの正面にGPS魚探が設置できるマウントです。

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最新のバスボートは大型GPS魚探がコンソールに埋め込むことができるデザインですが、古いボートはコンソールにたくさんのメーターが配置されているので正面にGPS魚探が設置できませんでした。そんなコンソールにGPS魚探を正面に設置することを可能にしたのが、『 J-SPEC 』がリリースしたダッシュボード用ストライドマウントです。

IMG_8463[1]ダッシュボード用ストライドマウント

ダッシュボード用ストライドマウントが万能だったかと言えばそうではありません。チャンピオンやイーグルのようにコンソールが台形に凹んでいたり・・・

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レンジャーZ19・20・21やスキーターのようにメーターが隙間なく配置されていたり・・・

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トライトンにありがちなダッシュボードがガタついてGPS魚探の重さに耐えられなかったり・・・

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これらのコンソールにはダッシュボード用ストライドマウントで正面にGPS魚探を設置できず、RAMマウントでコンソール横に設置することが多いのですが、ラフウォーターを走行中にGPS魚探が『お辞儀』することがストレスになることも・・・

そんなストレスもヘルム用ストライドマウントなら解消することができます。

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取り付けられるボートは下記の通りに大別されます。

  • ヘルム用ストライドマウントのみで取り付けられるボート(Aタイプ)
  • スペーサーやカラーの追加が必要なボート(Bタイプ)
  • ヘルムの全ネジを交換する必要があるボート(Cタイプ)

まず、愛艇に設置できるかどうか、設置できるとしたらどのタイプか確認します。

①そんなにないとは思いますが、油圧ホースに余裕があるかどうか確認してください。ある程度の余裕がないと油圧ホースを抜かないと設置できません。

P4142468[1]ハンドルを手前に引っ張り出すだけの余裕が必要です

②ヘルムがダッシュボードに埋まっているボートはどれくらい埋まっているのか、爪楊枝などを使って寸法(Xmm)を測ります。

P5253043[3]レンジャーZ20は28mmほど埋まっていました

③一辺が115mmの正四角形の段ボール板に幅が75mmで長さが270mmか設置する魚探のコの字架台を含めた幅のどちらか長い寸法の段ボール板をセンター振り分けでテープ止めして角度が75°になるようにテープ止めした工作物を用意します。用意した工作物をヘルム上部にあてて工作物にメーターやモール・ウインドシールドなど、干渉するものがないかどうか、干渉するならダッシュボードパネルから段ボールを何mm手前(Ymm)に配置したら干渉しないかを確認します。

??????????????????????ヘルム用ストライドマウントとほぼ同寸法の工作物になりますOLYMPUS DIGITAL CAMERA干渉するものがないかどうか確認します
(モデルがトライトンに代わっているのはご愛嬌ということで)OLYMPUS DIGITAL CAMERA念のため、設置する魚探も載せて干渉するものがないかどうか確認P5253037[2]レンジャーZ20はメーターが干渉、10mm手前にする必要がありました

④コンソールの裏面を見てヘルム取り付けボルトがナットから飛び出ている寸法(@mm)を測ります。

P4142410[2]P5253054[1]余ったネジをカットしたと思われるボートもありました

⑤手順②から④で測定した寸法X・Y・@の関係でタイプを判別します。

  • X+Yが0mmで@が5mm以上の場合・・・Aタイプ
  • X+Yが0mmで@が5mm未満の場合・・・Cタイプ
  • @がX+Y+5mmより長い場合・・・Bタイプ
  • @がX+Y+5mmより短い場合・・・・・・Cタイプ

Bタイプの場合、X+Yが5mm以内ならスペーサー1枚、X+Yが5mm以上なら(X+Y-5mm)の寸法より長いカラーが必要になります。Cタイプの場合、Bタイプと同様のスペーサー・カラーに加えて全ネジが必要になります。

今回、取り付けたトライトンTR-19はXが5mm弱、Yは0mm、@が20mmだったのでBタイプとなり、X+Yが5mm以内なので必要なものは5mmのスペーサー1枚でした。

レンジャーZ20はXが28mm、Yが10mm、@が20mmだったのでCタイプとなり、必要なものは5mmのスペーサー1枚、(X+Y-5mm)が33mmなので35mmのカラーと全ネジが必要でした。

【Aタイプ・Bタイプの取り付け方法】
①ヘルムを取り付けている4つのナットを外してハンドルをトリムのケーブルなどが断線しないように気を付けながら手前に外します。

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ヘルム用ストライドマウントを油圧ホースをかわしながら穴にボルトを通します。

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③Bタイプの場合は必要なスペーサーやカラーをボルトに通してください。

P4142451[1]スペーサーのみの場合

P5032810[1]カラーが必要な場合はスペーサーとの間に入れてください

④ハンドルを戻してナットを締めて完成です。

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【Cタイプの取り付け方法】
①ヘルムを取り付けている4つのナットを外してハンドルをトリムのケーブルなどが断線しないように気を付けながら手前に外し、全ネジ4本を六角レンチやバイスプライヤーで外します。

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②外した全ネジの長さに(X+Y+5mm-@)の寸法を足した上でさらに少し長めの全ネジを4本作ります。レンジャーZ20はXが28mm、Yが10mm、@が20mmでしたから23mmに5mmほど加えて28mm長い全ネジを作りました。

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③ダブルナットやバイスプライヤーで用意した全ネジをヘルムに取り付けます。

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④Bタイプと同様にヘルム用ストライドマウント・スペーサー・カラーを入れてハンドルを戻してナットを締めて完成です。

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材質は本体が肉厚4mmのステンレス製、スペーサーとカラーはアルミ製、全ネジはステンレス製になります。

長編ブログになってしまいましたが、いかがだったでしょうか。『難しいなぁ・・・』と思った方はお世話になっているメカニックさんにご相談するのが良いと思います(業販可能です)。当ブログ通りに測定しても愛艇に設置できるかどうか判断が付かない場合はお問い合わせください。参考として各ボートブランドの取り付け実例は下記リンクをご覧ください。

◆各ボートブランドの取り付け実例:http://japan-spec.com/?p=860
 


【2020/10/30追記】

ケーブルステアリング(いわゆる重ステ)にも装着可能です。

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下記リンクをご覧ください。

http://heartsmarine.com/heartsselectblog/?p=2790


注意事項は下記の通りです。

【注意事項】
※チルトヘルムには装着できないのでご注意ください。⇒ コンソールへの付け方によっては装着できます。詳しくは ⇒ こちら
※GPS魚探がハンドルに干渉する場合はハンドルやハンドルボスの交換、ハンドルボススペーサーで距離を確保することが必要です。
※予告なく形状などを変更することがございますので予めご了承ください。

コンソールに問題があっても大型GPS魚探が正面に設置できるヘルム用ストライドマウント。ご購入は下記リンクからどうぞ。

https://heartsselect.shop-pro.jp/?pid=151266297